こんにちは、高嶋です。

アメリカを代表する高級ホテルとして

有名なウォルドルフ・アストリアホテル。

こんな秘話があります。

まさにアメリカンドリームです。

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フィラデルフィア市にある

小さな三流ホテルでのことです。

ある晩遅くに、

年配のご夫妻がやってきました。

夜勤のフロント係が対応しました。

そのご夫婦は

疲れた様子で懇願します。

「お願いだから、泊めて頂けませんか? 

いつも泊まるホテルは満室でしたし、

町中どこに行っても、

ホテルに空いている部屋はありません。

もうこんなに遅い時間になり、

二人ともくたくたなんです。

お願いできませんか?」

ですが、その晩、

そのホテルも満室でした。

その町で大きな会議があり、

町中のホテルが埋まってしまっていたのです。

普通だったら

「うちも満室です」

と断るところかもしれません。

しかし、夜勤のフロント係は

しばらく考えて答えました。

「客室は全部、満室です。

ですが、私の部屋でよろしければ空いています。

私は今晩夜勤ですから。

客室ほど良くはありませんが

清潔にはしています。

私のお客として、

お泊まり頂くのはどうでしょうか?」

その提案にご夫婦は

「…ありがとうございます!」

心から感謝し、

寝床につくことができました。

そして翌朝・・・

朝食の席で、ご夫妻は

ウエイターに伝言しました。

「昨夜の夜勤のフロント係に

重要な要件で会いたいのですが…」

ウエイターに呼ばれた夜勤のフロント係は

朝食会場に入るとすぐに夫婦に気づき、

「よく眠れましたか?」

と尋ねました。

ご夫婦は心の底から感謝してこう言いました。

「あなたは、とても立派な方です。

ニューヨークに

超一流のホテルを建てますから 

そこの総支配人になって頂けませんか?」

夜勤のフロント係は、

あまりに驚いて言葉が出ませんでした。

この夫婦は、

頭がおかしいのではないか

とさえ思いました。

それはそうですよね。

フロント係として

一度対応しただけのお客さんに

「ホテルを建てます」

と言われたのですから。

そのフロント係は、

口ごもりながら

「・・・素晴らしいですね…」

と答えるのが精一杯でした。

すると、客は自己紹介をしました。

「私はジョン・ジェイコブ・アスターです」

ジョン・ジェイコブ・アスターとは、

アメリカの実業家であり、

財閥アスター家の一族です。

こんな経緯で

ウォルドルフ・アストリアホテルは

オープンしたそうです。

そして、その夜勤のフロント係は、

長年にわたって、世界で最も名を知られた

ホテルの総支配人となりました。

歴代のアメリカ大統領や

国王などの元首クラスの賓客が多く、 

日本の昭和天皇や歴代首相も宿泊しています。

もちろんそのフロント係は

見返りを期待したわけではありませんが

思いやりが奇跡を生みました。

ルールに縛られず、

目の前の人に親切に

接したいものですね。

それでは今日も素敵な1日となりますように…

あなたをいつも応援しています!

高嶋由香